アロマセラピスト直伝♪ ストレス・怒りに使いたいアロマオイルトップ3!

October 23, 2022

私の住むニューヨークでは、徐々に気温も下がりすっかり秋模様になりました。

もうすぐハロウィンということもあり、近所の住宅街ではお家のデコレーションが綺麗です。 

そんな紅葉が綺麗な秋も一瞬で、それが終われば長い冬がやってきますね。

冬場は寒くなることで外出が減り、ストレスを感じやすくなる時期でもあります。

そこで今日は、多くの方が悩みやすいストレスや怒りについて話そうと思います。

ストレスを感じた時の身体のメカニズムや体に出る症状、そして効果的なアロマは何なのかなど、アロマセラピストが選ぶストレス・怒りに効果的な精油トップ3を一挙ご紹介していきます。



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ストレスって何?

ストレス社会と言われる現代で生きる私たちにとって、ストレスと聞くとネガティブなイメージが大きいですよね。

しかし実際に、ストレスが私たちにどのような悪影響があるのか、分からないことが多いと思います。

まずこの章では、そもそもストレスって何?というところから、ストレスが私たちの身体に与える影響までをお話していきます。

ストレスは私たちの健康に必要なもの

実はストレスとは単純なもので、一言で言うならば外部から受けた刺激で体が感じるもののことなんですね。

厚生労働省のホームページには、このように記載されています。

そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。

ここでは、どちらかというとネガティブな印象を受けますが、それ以外にも例えば、好きなアイドルに実際に会ったら緊張した。。なんてことが起こった場合、これもストレスになるんですね。

要は、ストレスは必ずしも体に悪いものではないのです。

良いストレスの例を挙げると、以下のようなことがあります。

取引先の依頼のデッドラインが早まったおかげで集中力が増した
厳しい上司がいるおかげで緊張感が出て、仕事の効率化が進んだ
可愛い子人が入社し、身だしなみに気をつけるようになった

事実、こちらのアメリカカリフォルニア大学バークレー校の記事によれば、”適度なストレスは、程良いレベルの注意力、行動力、認知パフォーマンスへ押し上げるのに良いもの” と生物学准教授のダニエラ・カウファー氏は仰っています。

記事には、ラットを使った研究で、短時間のストレスが脳の幹細胞を増殖させ、新しい神経細胞を作り、2週間後に成熟させると精神能力が向上する、という結果まで出ているんですね。

ですので、短期的な緊張感やプレッシャー、時として怒りや嫉妬といった感情も、完全な悪ではないことが分かります。

怒りの感情のメカニズム

では、どこからがストレスが悪となるのかが気になるところです。

医学的に、ストレスが悪となるポイントに定義があるわけではありませんが、自分で確かめる上で、以下の2つを確認してみましょう。

● ストレスを利用して向上する気持ちが持てない状況が慢性的に続いているとき
● ストレスにより精神的または肉体的な症状が出たとき

私たちの生活で、悪影響を及ぼしやすいストレスって何かなと考えたときに、多くの方が怒りと答えるのではないかと思います。

怒りを感じると、ついそのことを思い出してしまったり、自分を責めたくなったり、はたまた相手に怒りをぶつけたくなってしまったり。。というのはよくありますよね。

怒りは負の感情の中でも、とても強い(Agressive)タイプなんですね。

負の感情とは、例えば怒り以外にも、不安や悲しみ、絶望感といったものがあります。

負の感情はどれも辛いものですが、この中でも怒りは肉体的な症状に発展しやすいのです。

怒りを感じるとき、私たちの体では以下のようなメカニズムが起こっています。

副腎からアドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンを体内に送り込む
副腎、脳の偏桃体から神経伝達物質のノルアドレナリンが放出される
血液を腸から筋肉に送り込み、戦闘モードの準備をする
心拍数や血圧、呼吸が増加、体温上昇や発汗などが起こる
結果集中力が高まる

集中力が高まるというのは良いことですが、これは身体が緊張(戦闘)状態にいることを示しています。

緊張状態とは、交感神経が優位になっている状態なんですね。

この交感神経とは、起きている時間帯に活発になる神経です。

戦闘状態をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。戦闘状態というのは、全力疾走している状況と似ています。

私たちは常に走り続けることはできませんよね。どこかで必ず休憩が必要です。

つまり、戦闘状態が長続きすると、身体が疲労を起こしてしまうよ、ということなのです。

怒りの感情が引き起こす5段階の影響

では、私たちが慢性的なストレスや怒りを感じ続けると、どのようなことが起こりうるのか見ていきましょう。

慢性的な怒りにより起こる弊害は数多くありますが、順を追って説明すると、以下の5段階に分けられます。

やるべきことに集中できなくなる
二次的なネガティブな感情が引き起こされる
睡眠の質が下がる
血流が悪くなることで美容に悪影響
長期間続くと高血圧や心疾患など病気を引き起こす

まず私たちが怒りを感じると、その集中力は怒りを起こした原因に向きやすくなります。

その怒りの原因を考えることに集中が行ってしまい、本来やるべきことには集中できなくなるんですね。

その結果、ミスを犯しやすくなったり、本来持っている自分の最高のパフォーマンスが発揮できない状況になってしまうんです。

そして、最近仕事やプライベートが充実してないとか、本来やりたいことができていない、生活を楽しめないといった状態が続き、焦りや不安、鬱などの二次的なストレスが発生します。

寝ようとしても嫌なことを思い出してしまったり、日ごろから続く交感神経優位な状態のせいで、寝る時間になっても寝付けない!なんてことは、誰でも経験があるのではないでしょうか。

また、私たちの皮膚や髪の毛、爪などの器官は毛細血管の働きが重要な場所です。

何が言いたいかというと、これらは命に係わる部位ではないので、周りには小さな血管しかありません。

怒りのメカニズムにあった通り、私たちの体は怒りを感じると、身体の重要な部分への血流を促すようになりますので、細部への血流が悪くなるのですね。

つまり怒りなどの慢性ストレスにより、肌荒れや爪の異常、抜け毛が起こるなど、美容にも悪影響が出てくるのです。

こうした血行が悪い高血圧状態が長期間続くと、だんだんと血管を脆くし、最終的には脳や心疾患にもつながりかねません

また睡眠障害は、私たちの身体の休養時間の妨げになりますから、疲労回復に影響が出ます。

その結果風邪をひきやすくなったり、様々な病気を悪化させる原因になるなど、ストレスや怒りによりたくさんの悪影響が引き起こされる可能性があるんです。

アメリカではアンガーマネジメント療法という、怒りをコントロールするセラピーもあるくらい、多くの方が怒りなどの強いストレスに悩んでいます。

ですので私たちも、日常生活で怒りやストレスを減らし、健康的に生きていきたいですね。



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怒りにおすすめのアロマトップ3♪

では、そんな怒りやストレスに効果的なおすすめのアロマをご紹介していきます。

① ラベンダー ~Lavandula angustifolia~
② イランイラン ~Cananga odorata~
③ レモングラス ~Cymbopogon citratus~

上記以外の精油もありますが、今日はこの3つをご紹介していきます。さっそく1つずつ見ていきましょう。

ラベンダー ~Lavandula angustifolia~

一番目は、誰もが知るラベンダー

ラベンダー=リラクゼーションというイメージがあるので、なーんだ。と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

ですがラベンダーの精油は、本当に鎮静作用があるんですよ^^ 多くの方が持っている身近な精油の一つでもあるので、今回ご紹介させていただきました。

ラベンダーは万能オイルともいわれるほど、様々な効果がある精油です。

ラベンダーの効果には、以下の作用が知られています。

① 抗炎症作用
② 鎮静作用
③ 鎮痛作用
④ 鎮痙作用

ラベンダーは心身どちらに対しても、ヒーリング効果が高い精油です。けがの応急処置はもちろん、心が疲れた時のアロマとしても大活躍します。

ラベンダーに関する研究は様々あるのですが、ここではとある面白い文献をご紹介します。

これは馬に対するアロマセラピーの実験で、馬の副交感神経レベルと心拍数を測ったものです。

この実験では、ラベンダーの精油で加湿した部屋とそうでない部屋で過ごさせ、実験前と実験中、実験後で副交感神経と心拍数を測っています。

使用した精油はラベンダーだけでなく、ジャーマンカモミールでも試されましたが、ラベンダーで加湿した方は、明確に副交感神経レベルが上がり、心拍数が下がるという結果が出ていました。

ジャーマンカモミールでは、実験結果にばらつきがあり、有意な結果には至らなかったとのこと。

とはいえ、効果があった時とそうでなかった時があったので、ジャーマンカモミールも全く効かなかったわけではなさそうですね。

この実験以外にも、ラベンダーの精油を使うことで、鎮静効果が見られる実験はいくつもありますし、人に対する実験も数多く出ています。

ラベンダーはリラクゼーションの時だけでなく、実際にストレスや怒りを感じた時の応急処置にもおすすめです。

イランイラン ~Cananga odorata~

2つ目は、精油の中でも上品な花の香りで女性から人気のイランイラン

イランイランの特徴は以下の通りです。

① 抗うつ作用
➁ 不安の解消・鎮静作用
③ 低血圧効果

私自身は、イランイランをお手製ボディークリームに使用したり、リラクゼーションを目的に、アロママッサージに使用することが多いです。

イランイランはスキンケアの香りづけ(鎮静効果)のため使用されることが多いですね。

そのため、多くの方がイランイランの香料的な役割しか知らないと思うのですが、実はストレスや怒りに対して、優れた薬理効果があることは証明されているんですよ。

こちらの研究では、イランイランの経皮吸収により、鎮静作用が高まり、血圧の低下と皮膚温の上昇を起こしたとあります。

また、私がバイブルにしているカート・シュナーベルト氏のAdvanced Aromatherapyのイランイランに関する一節では、

It is used for heart palpitations, for which even the smallest amount, applied
topically, have a remarkable effect.

Advanced Aromatherapy: The Science of Essential Oil Therapy P95

シュナーベルト氏に書物によると、ごく少量の塗布使用でも、動悸を鎮静化する作用が見られるよ、とのことなんですね。

強いストレスによる自律神経の乱れで、パニック発作を持つ大人の方は意外と多いですが、このイランイランはそういった症状にも役に立ちます。

ぜひ香りだけでなく精神的な効果も取り入れてみると良いでしょう。

アロマセラピストのおすすめ

カートさんの著書はアロマ界ではとても有名で、米国ではアロマセラピストのコミュニティでも頻繁におすすめされています。セラピストやプラクティショナーの多くが、正しいアロマセラピーのベースを学ぶのに重宝していますので、ぜひ手にしてみて下さいね。

  

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レモングラス ~Cymbopogon citratus~

そして最後のアロマは、レモングラス

いろいろな精油がある中で、どれにしようか迷いましたが、薬理効果が高いお手頃な精油ということで、レモングラスを選びました。

レモングラスは柑橘を思わせる香りで、でもイネ科の植物なんですね。

日本語でレモングラスというと、レモン色のグラスを想像する方もいらっしゃいますが、この場合のグラスはGrass。つまり草の意味を持ちます。

レモングラスには以下のような効果があります。

① 抗菌作用
② 抗ウイルス作用
③ 鎮静作用
④ 鎮痙・鎮痛作用

身近ではレモングラスは東南アジア系の料理に使われているので、香り自体はよく知られていると思いますが、筋肉疲労や痛みにも使われる精油なんですね。 

個人的にレモングラスは、筋肉疲労用のアロママッサージや、雨季にさっぱりしたいときのルームスプレーにはとても重宝していましたが、精神的な作用にはあまり使用してこなかったように思います。

実は、レモングラスは緊張や疲れた精神を癒す効果もあるんですね。

また今回レモングラスについて調べていると、こんな文献を見つけました。これはラットを使用した心血管作用の実験です。

人工的に高血圧を起こしたラットに、レモングラスの精油を投与したところ、低血圧を引き起こした、というものなんですね。

ですので強いストレスで疲労を受けたときや、ストレスにより血圧が上がり気味の方にも、レモングラスは良いヒーリングアイテムになりますね。

余談ですが、随分前に父が高血圧で浮腫みがひどいということで、イランイランを使ったアロママッサージオイルを実家に送り、母にマッサージを頼んだことがあるんですね。

ですが結局、“こんな臭いもん使わん!” と一括されたとかで、一度も使われずに終わったことがあります^^;

もし、血圧が気になる怒りっぽい男性へマッサージする際は、イランイランよりもレモングラスを使ってみると良いかもしれません♪

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まとめ

本記事では、ストレスや怒りに良い精油トップ3をお話ししました。

ラベンダーのような一部の精油はリラクゼーション効果があることはよく知られていますが、それ以外にも鎮静効果を持つものは数多くありますので、今後もご紹介していきます。

強いストレスや怒りの感情は、日常生活につきものですが、それをどうマネージメントするかが大切です。

ストレスマネージメントには色んな方法がありますが、ぜひアロマセラピーも取り入れていただけたら嬉しいです。

  • B!